冷間成形ねじりばねの標準許容差-Cold formed helical Torsion Springs
冷間成形コイルばね-第二部:仕様の表し方 (JSMA_SB001-2:2018)※JSMA規格については日本ばね工業会にお問い合わせ下さい。
コイルばねの仕様の表し方 (JIS_B2704-2:2018)※JIS規格については日本産業標準調査会にお問い合わせ下さい。
【ねじりばねのばね特性の許容差】
ねじりばねのばね特性は、指定ねじれ角のときのモーメントとし、使用者が指定する。
指定ねじれ角のときのモーメントの許容差は、指定する許容差の等級に応じて下表1
から係数β1の値と、許容差を指定するねじりばねの巻数に応じて下表2から自由角
度のバラつきβ2の値とを選択し、次の式によって計算する。
⊿M=±(αd×β1+β2)RMd
⊿M | 指定ねじれ角のときのモーメントの許容差(N・㎜) |
αd | 計画ねじれ角(°) |
β1 | たわみに対するねじりモーメントのバラつきの大きさを表す係数 |
β2 | 腕の自由角度のバラつき(°) |
RMd | ばね定数(N・㎜/°) |
等級 | 1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|
β1 | 0.03 | 0.05 | 0.08 |
巻数 | 3を超え10以下 | 10を超え20以下 | 20を超え30以下 |
---|---|---|---|
β2 | 10° | 15° | 20° |
【腕の自由角度】
ばね特性の指定がない場合の腕の自由角度の許容差は、巻数によって下表による。
なお、ばね特性の指定がある場合は、腕の自由角度の許容差は参考値とする。
巻数 | 1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|
3以下 | ±8 | ±10 | ±15 |
3を超え10以下 | ±10 | ±15 | ±20 |
10を超え20以下 | ±15 | ±20 | ±30 |
20を超え30以下 | ±20 | ±30 | ±40 |
【コイル内径又は外径】
コイル内径又は外径の許容差は、ばね指数によって下表による。
なお、許容差はコイル内径又は外径のどちらか一方を指定し、
各欄の二つの数値の内、絶対値の大きい方の値とする。
ばね指数(D/d) | 1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|
3以上8以下 | ±1.0%,最小±0.15 | ±1.5%,最小±0.20 | ±2.5%,最小±0.40 |
8を越え15以下 | ±1.5%,最小±0.20 | ±2.0%,最小±0.30 | ±3.0%,最小±0.50 |
15を越え22以下 | ±2.0%,最小±0.30 | ±3.0%,最小±0.50 | ±4.0%,最小±0.70 |
(例±1.0%の場合、+2.0/-0%など)
【コイル部の長さ】
コイル部の長さの許容差は、ばね指数によって下表による。
但し、密着巻きのものには適用しない。
なお、各欄の二つの数値の内、絶対値の大きい方の値とする。
ばね指数(D/d) | 1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|
3以上8以下 | ±1.5%,最小±0.3 | ±3.0%,最小±0.6 | ±5.0%,最小±1.0 |
8を越え15以下 | ±2.0%,最小±0.4 | ±4.0%,最小±0.8 | ±7.0%,最小±1.4 |
15を越え22以下 | ±3.0%,最小±0.6 | ±6.0%,最小±1.2 | ±9.0%,最小±1.8 |
【腕部の長さ】
腕部の長さの許容差は、材料の直径によって下表による。
なお、各欄の二つの数値の内、絶対値の大きい方の値とする。
材料の直径(d) | 1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|
0.1以上0.5以下 | ±2.0%,最小±0.3 | ±3.0%,最小±0.5 | ±4.0%,最小±1.0 |
0.5を越え1以下 | ±2.0%,最小±0.5 | ±3.0%,最小±0.7 | ±4.0%,最小±1.5 |
1を越え2以下 | ±2.0%,最小±0.7 | ±3.0%,最小±1.0 | ±4.0%,最小±2.0 |
2を越え4以下 | ±2.0%,最小±1.0 | ±3.0%,最小±1.5 | ±4.0%,最小±3.0 |
4を越えるもの | ±2.0%,最小±1.5 | ±3.0%,最小±2.0 | ±4.0%,最小±4.0 |
腕部の曲げ角度
腕部の曲げ角度の許容差は、下表による。
等級 | 1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|
θ | ±5 | ±10 | ±15 |